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プリキュア5*1も仮面ライダー電王*2 も観ましたが、それはそれとしてDVDで「自殺サークル」を観ました。
Joseの偶像崇拝の対象であるところの栗山千明嬢の、ついに単独初主演となる映画「エクステ」の監督が、この映画を撮っている園子温です。
ま、「エクステ」が某杜の都で公開になるかどうかは不明というか現状望み薄ですが、それでも希望や願いとともに予習です。
連鎖しておこる自殺。事件なのか事故なのか?ブームなのか偶然なのか?謎を追う刑事たち。要約するとそういう話だし、要約しなくともそういう話でしょう。
冒頭の女子高生54人飛び込み自殺が好事家の間で評判を呼んだと言うし、とにかく残酷描写が過激だというコトで、期待とびびりを仲良く半分こという心境でみたんですが、以外に大したコトないな、というのが印象。
前評判からは、ルチオ・フルチの「ビヨンド」のように、思いつくままに奇抜な残酷シーンを撮ってそれを無理やりに編集したら何故かとても難解でシュールな、ちょっと奥行きがありそうな不条理映画ができあがったよ?というのを期待していたんですが、そんなコトはなくて、むしろカット割りやストーリーの構成は良く出来ている、とても技術を感じさせる映画でした。
しかし意味はわかんねーな。連鎖自殺の一応の真相めいたものは出されますが、実際のトコあまり説明になってないし、アイドルのポスターに隠された暗号と、その解き方は新味はありましたが。
残酷描写たたみ掛けというよりは、後半の自称「自殺クラブ」主宰のROLLY登場あたりから、ホラー映画というジャンルを、その外に出た上で眺めているような感じで、怖い怖くないでもなく、かなり変てこなつくりだという点が印象に残りました。
「あなたが死んであなたとあなたの関係は変わりますか?」
という、「自殺サークル」側からの問い掛けがあって、それがなんだか「自殺」という問題に真剣な解答を与えようとしていると考える向きもあるようですが、個人的には連鎖自殺事件の謎めいた雰囲気を増すためのアイテムだとしか思いませんでした。いかにわけのわからない余韻を残すか、というのはホラー映画にとって大事な点でしょう。すべてがすっかり明らかになったらホラー風ミステリじゃよ、というのは原理主義的すぎな主張ですが。
「私とは?」みたいな疑問にjoseはあまりにも関心がないので、上の問い掛けはあまりピンとこないのですが、いずれにしろ「身体」というのを置き忘れてるよ、と思うのでした。
それにしても石橋凌、長瀬正敏、麿赤児というキャストは個人的にたまらん豪華さだったよ*3。石橋凌の家族が「自殺」していたコトがわかるシーケンスは、あからさまな描写がないだけに緊張感があって良かったです。
とりあえず「エクステ」には期待するよ。
- 出版社/メーカー: 大映
- 発売日: 2002/07/12
- メディア: DVD
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