てらしい氏に貸して貰って読みました。

 うむ。面白かった。
 金田一蓮十郎は、人間的にそれってどうなの?てキャラに主人公とゆーか比較的常識的なコがとことん振り回されて、不憫でたまらないよ〜ってギャグを描くイメージの人、なんだけど、これはちょっと違う感じ。
 まあ、主人公がどんどんどん底のピンチに追い込まれてくし、いつのまにか倒錯した暮らしに適応しちゃう感じとかは相変わらずですが。

 息子に「実はお母さんはお父さんなの」を隠している。限りなく恋人よりの「友だち以上恋人未満」な菜摘にも「私は実は男だし、女装も理由があってのことなの」を隠している。しかも菜摘には「男としての自分」が同じ会社の人間だってコトも隠している。
 で、ひたすらこれを隠し続ける為のドタバタならば普通なんだけど、主人公・真琴は真実をカミングアウトするつもりはあって、しかしそれが状況的にどんどん難しくなっていく、というのがひとひねりしているトコだなと。 
 にしても、金田一の描く女の子はやっぱりかわいいですね。jose的には眼鏡モードのにべもない感じの菜摘さんにもうちょっと登場して欲しい。あと真琴の女装モードの時の姿が、気持ちごつい感じ体つきの女性にちゃんと描かれていて、絵がうまいな、と思った。

 続きが気になります。
 ところで金田一蓮十郎といえば、アストロベリー 1 (ガンガンコミックス)の続きはいつ出るんでしょうか。


 異性装マンガとしては、

放浪息子(5) (BEAM COMIX)

放浪息子(5) (BEAM COMIX)

 もイチオシ。
 「女の子になりたい男の子」二鳥修一くんと「男の子になりたい女の子」高槻よしのさんを中心にした話だけど、その女装癖とか男装癖とかが、正体や「本当の自分」を知られてはいけない、というサスペンスの方向に進まずに、普通の悩み事のように、普通の日々の一幕として描かれているトコロが面白いです。
 最近は他の子たちの色んな悶々もからみあってすっかり中学生日記に。